園のご紹介
2022年1月27日

だるま保育園(出水地区)

園長 秋吉龍成

ブログを書いた人 広報調査部

鹿児島県内の特色ある保育園を紹介していくこの企画。今回は出水地区のだるま保育園さんのインタビューになります。以前よりおしゃべり上手wと噂の園長先生からどんなお話が聞けるか楽しみです。

園長の写真
軀川さん

まずは園長先生の経歴を教えて下さい。先生は、園長になって何年目になりますか。

秋吉さん

私は、園長になって今5年目です。入職は平成21年で最初は副園長として入りました。

軀川さん

だるま保育園に入る前はなにか別のお仕事をされていたのですか。

秋吉さん

はい、此方に入る前は東京都の精神科の医療機関で6年間、ソーシャルワーカーとして働いていました。ただ、此方に帰ってくることを前提として働き始め、帰る際にはお土産を持って帰りたいなと思っていて、精神保険福祉士の資格を取って、患者さんの社会福祉支援とか病気を持ちながら暮らすということの支援をしていました。

宮田さん

先生の趣味はなんですか。

秋吉さん

ハハハ(笑) 趣味ですか、自転車漕いだりジョギングしたり、泳いだりするのが好きです。だいたい、平日の夕方からとか、日曜日は体を動かして過ごしています。

宮田さん

以前、自転車で結構遠出をされるとか伺ったのですが・・・

秋吉さん

そうですね。先週の日曜日(10月10日)は、長島の近くまで、50㎞近く往復3時間ほどかけて自転車で行きました。

宮田さん

それは、すごいですね。

秋吉さん

いやぁ、もう気持ちいいんです。気持ちよくてストレス発散になるんです。

園長の写真
日置さん

昨日(10月17日)は、だるま保育園さんの運動会でしたよね。急に寒くなって風も強かったですけれど園庭で行われました?

秋吉さん

はい。前の日に雨が降ったので、砂埃もそれほど立たず、あとはテントが飛ばないかどうかだけ心配でした。

日置さん

運動会は、プログラムの縮小とかあったのですか。

秋吉さん

新型コロナの予防対策として縮小して、親子競技とかは無くしたんですが、それ以外は通常通りやりました。

日置さん

保護者の方々の応援とかはどうですか。

秋吉さん

そちらは、一家族2人までとお願いして・・・、その代わり3日前の予行練習には、祖父母の方に見に来て下さいと招待しました。そうしたら、30人~40人ぐらい来てくださるかなと思っていたのですが、結果的に70人ぐらいいらっしゃってびっくりしました(笑)なので、予行練習で祖父母の方にも見て頂けて、当日は父母の方々に応援頂きました。

永田さん

運動会などは時間短縮して行っているとのお話ですが、保護者の反応はどうですか、また今後は時間短縮せずに行いますか?

秋吉さん

少しずつ元の状態に戻したいと思っています。まず保護者やおじいちゃんおばあちゃんの競技を復活させたいと思います。そして時間短縮をしたことでお母さん方がお弁当を作らなくていいと、ものすごく喜んでいらっしゃいます。でもお父さんおじいちゃん方は物足りないとおっしゃってて、この時代お父さん方もお弁当を作ってもらえればと思いますが・・・。コンビニのお弁当や折り詰めのお弁当などを買ってくるお母さん方をみるおばあちゃん方の中には、文句を言う方もいて肩身の狭い思いをされる方もいらっしゃると思います。

軀川さん

他の行事においても人数制限を掛けているのですか?

秋吉さん

そうですね。運動会は2人までです。お遊戯会は12月に予定していますが、どのような形にするかは未定ですが予行練習に半分、本番で半分の保護者に見てもらえるように出来たらいいなとなんとなく考えています。遠足は子どものみで広場に行ってます。雨が降ると体育館をかります。もう1年半ほど子どものみの遠足になっています。親子遠足が出来ればよかったんですが。

ひおきさん

だるま保育園さんの特色有る保育というとどのようなのがありますか。

秋吉さん

そうですね・・・、毎朝やっているデイリーな部分で特色といえるのは、年少・年中・年長の子ども達がホールに集まり、お釈迦様の前で5分間くらい正座をして瞑想をする坐禅的なものをやってから1日の保育を始める。というのをやっています。

かわもとさん

宗教色のあるディリープログラムについて、保護者の方達からの反応はどうですか。例えば信教が違うので止めてほしいとかは無いですか。

秋吉さん

その点については、入所前の重要事項説明の際に詳しくお話をして、行事とか食事とかでも仏教的な取り組みを結構していますので、よくご理解を頂いたうえで入所してもらっています。今まで一度も止めてほしいとかは言われたことは無いです。うちは、お寺の保育園であることを前面にだしていますので、うちを選んでくれた時点で仏教的情操教育については受け入れてくださっていると思います。

佛壇
ひおきさん

いま、出水市とかだるま保育園さん近辺での子ども数はどうなんでしょうか。

秋吉さん

少ないです。というのも、武家屋敷群のある地区と言うこともあり伝統的な建造物が多く、既存の住宅に手を加えるのも新しく家を建てるのもいろんな規制があって、若い方が全然住まなくなっています。出水市内でも子どもがいる若い世代の方々の住む場所が偏っていて、うちの地区は極端にこどもが少なくなっている地区だと思います。

ひおきさん

そのような状況の中で、なにか広報とか工夫されていることはありますか。

秋吉さん

地域の子どもの数は確実に減少していますが、今のところ入園を待って頂いている方もいらっしゃるような状況ですので、特に積極的な広報とかはしていないですが、ただ近いうちに定員を割る可能性はあるなと感じておりますので、できる限りいろんな所に顔を出して私がひとつの顔にならないといけないだろうなという思いで、いろんな地域の会合とか市や民間の行事とかいろんな協力依頼があれば積極的に参加させて頂くようにして地域に保育園の存在をアピールするようにはしています。

軀川さん

では、園児を集めるために特別な教育とかなにかメソッドを取り入れたりしてらっしゃるわけではないということですね。

秋吉さん

うちは、まだやっていないです。うちでは、非認知能力という言葉をよく使っていて、友だち同士で遊ぶ、それからケンカは結構だけれど、仲直りするということを大切にし、仲直りする方法を先生がちゃんとフォーマットを示したり、あるいはうちが3・4・5歳児の縦割り保育ですので、お兄ちゃん達が仲直りの仕方を教えたりとか・・・そういった形で、みんなでなにかをする力とかみんなで協力してやろうねという形を教える、まぁ人付き合いの方法を教えるというのが、あえて言うならばうちの保育の特色かもしれないと思っています。特別な教育はやっておりません。

軀川さん

今は保育園ということですが、今後認定こども園にされるご予定とかはありますか。

秋吉さん

ここ2,3年で移行するような予定は無いです。ただまぁ、周辺の地域の状況をみながら考えないといけないのかなと思ったりはしているのですが、うちから積極的に動こうとかは、今のところは無いです。

軀川さん

出水市の政策としてはどうなんでしょうか、もうそろそろ子どもが少なくなってきて、今度は認定こども園への移行をしなくてもいいよという感じになってきていますよね。

秋吉さん

そうですね、そんな感じになってきていますね。うちの1㎞圏内に保育園が2ヶ園、幼稚園が1ヶ園ありますので、うちがこども園になるのは、なんか気になるなと思っているところで、うちはそのまま保育園でいいかなと思っているところです。

園長の写真
ひおきさん

今、保育園の職員の状況というのはどうですか。出水市という土地柄的に保育士の募集に反応が無かったり、厳しかったりするかと思うのですが。

秋吉さん

まぁ、思った人数というのはやはり厳しいなという状況ではあります。ただ、定員どおりの園児を受け入れられる保育士数は確保出来ています。あとは、0,1,2歳児を調整しなければいけないことはありますが定員の70名という人数は受け入れられるようにはしております。

ひおきさん

やっぱり、保育園の面積的なキャパよりも保育士数のキャパで受け入れられる園児数を調整していくという感じですか。

秋吉さん

今そういう状況です。

ひおきさん

いや本当に新卒は来ないですね。うちはここ数年、新卒保育士はゼロです。

軀川さん

どこも来ないところが多いんじゃ無いですかね。

ひおきさん

実習すら来ませんよ。

軀川さん

私の園もハローワークに求人をかけても一度も来たことが無いですもんね。ずっと募集かけているんですけど(笑) 結局、知り合いのツテとか、そんなのばっかりです。

秋吉さん

うちも同じ様な状況です。

軀川さん

でも、出水だと新幹線も通っていて、利便性が上がった分若い保育士も集まりそうな気がしますけどね。

秋吉さん

ただ、給与面で出水地区は見劣りするんじゃ無いかなという気がしてなりません。

ひおきさん

その辺のことも含めて、秋吉先生から見る出水市というのはどんな町ですか。

秋吉さん

うーん、やはりもうちょっと子どものことを優先的に考えてもらえたらなと思います。やはり、町全体が高齢者の方を向いているような気がして、それでいながら観光産業といっても中途半端で、観光都市を掲げるのであれば、もう少し改善するべきところがあるかなと思います。まぁ、出水という町は、良い言い方をすれば町全体が少しずつすべての分野で良くなっているとも言えますが、悪い言い方をすれば全ての面で中途半端というそういう印象があって、子どもへの支援というのも看板となる施策が無いなと感じております。

園長の写真
軀川さん

精神保健福祉士の資格を持っていらっしゃるということで、この資格を持っていること、前の職場での経験は今、園でどのように生かされてますか。

秋吉さん

保護者支援ですごく役に立っています。この資格を持っているということは、早い段階で言っておりますので、保護者や祖父母の方々などでメンタルの部分で不安定な方が相談にいらっしゃることも多いですし、子どもに対しても医療機関を紹介した方が良いのか、それとももっと別の方法で支援したほうがいいのかというときの判断をするときに、助言ができるというか保育士と一緒になって考えることが出来る部分では、前職の経験はすごく役に立っているなと思っています。

軀川さん

園の運営で特に困っていることとか、最近なにかしんどいなと思うような事がもしあれば聞かせてください。例えば・・・保護者の対応で困ったこととか。

秋吉さん

そこはですね、数年前までは気になることはあったんですが、今は保育士の先生方が保護者の対応に関してよく理解をしている部分があって、何事も雑談をする、ほぼ毎日お迎えに来られた保護者と雑談をする中で「実は先生・・・」ということが結構ありまして、保育士や園長の対応についての不満なんかも早い段階で小出しにして下さる。もうそれがすごく進んでおりまして、保護者との雑談を保育士が積極的にしてくれてて、そうすることによって、保護者がため込まないで不満の芽が小さい内に吐き出して大事になる前に全部対応出来、素早く解決できるようになりました。

軀川さん

そこのところは、園長先生が職員の方々に指導して苦情解決のシステムが整っているという風に考えたらいいですか。

秋吉さん

まぁ、これも保育士のキャラクターが大きいのかなという気がします。とにかく積極的に語っておりますので、私も言っているけれど、保育士がちゃんと自分のキャラクターを出しているとも言えるかもしれません。

ひおきさん

じゃあ、すごく風通しがいい保育園なんですね。

秋吉さん

それは、意識をしております。出来ているかどうかは別として、私はそれを目標にして私自身も保育士と積極的に雑談するようにしておりますし、出来るだけ風通しを良くしようと努めてはいます。

園長の写真
ひおきさん

保育士を雇い入れる際こういう保育士に来てほしいなとかありますか。

秋吉さん

やはり元気のいい保育士さんに来て頂きたいなと、あとは・・・例えばなにかしら自分を変えないといけないと感じたときに自分を変えることにチャレンジ出来るような先生に来てほしいなという思いはあります。

ひおきさん

チャレンジですか。

秋吉さん

自分を大切にしてほしいという思いもありますが、だけどその中で変えられる部分、よし変えてみようと思うんだったらそこを変えるためにチャレンジしてくれたらうれしいなと思っています。

宮田さん

職員の皆さんはキャリアアップを全員取られましたか?

秋吉さん

いいえ、2つ3つ取っていた先生があと1つ2つ位だね、という所で退職をしてしまい、順調にキャリアを取ってやめて行かれますね。そんな流れですね、残念ながら(笑)

宮田さん

と言うことは、若い先生が多いのですか?

秋吉さん

そうですね、若い先生が多いですね。あと結婚をされている方もおりますが、今も産休の方が1人、育休の方が2人おります。

かわもとさん

今、小学校との接続をよく言われていますが、何か小学校との接続に関して特別にしていることはありますか?

秋吉さん

学校の校長、教頭先生となるべく連絡を取るようにはしています。また、学校側が年に3回、5月11月2月に「校長・園長交流会」を開いてくださるので、そのときに、1年生の様子を聞いたり、園からは来年上がる予定の子どもについて要録をまとめる前の情報提供を行ったりしております。

かわもとさん

コロナ過の中での園行事の対応や休園判断のタイミングやコロナの罹患者などの事など何かあれば教えて頂きたいのですが。

秋吉さん

園としての大原則は、出水市の判断を仰ぐことにしています。保護者、園児、職員に出た場合すぐに出水市の方へ知らせるようにしています。当園では、保護者の感染はありましたが、通園している子どもは感染せずに済みました。そのご家族には2週間のお休みをして頂きました。また、職員への感染もありませんでした。ただ職員の家族が濃厚接触者と言われた方が2人いましてその場合、1週間休んで頂きました。

宮田さん

福利厚生について何か特別なこととかしていらっしゃれば教えてください。

秋吉さん

これと言って特別ありませんが、あえて言うなら、職員の家族がコロナの濃厚接触者になった際に、保健所からその職員も仕事を休んでくださいと言われたので、労働基準監督署に有給休暇で休ませていいのかと相談したところ、有休は本人の希望で取るものなので新しく休暇を作るようにと指導を受けまして、モデル就業規則に沿ってワクチン接種も盛り込んで今年新しく作ったところ、職員もすごく喜んでいました。

宮田さん

それはとても大きい事ですね。ありがとうございました。

かわもとさん

それは、たとえばこれからインフルエンザにかかったときも、特別休暇で処理が出来ると言う事ですか?

秋吉さん

そこなんですよ!いえ、これはあくまでも新型コロナだけですと監督署からも言われました(笑)。たとえば、「その他感染症」としちゃうときりがなく、かかった本人だけでなく家族が感染して影響があるのは今のところコロナだけですから、特別休暇もワクチン接種もあえて「コロナの場合」と明記した方がいいと言われました。

軀川さん

今日はお忙しい中インタビューを受けて頂き本当にありがとうございました。

秋吉さん

こんなんで、本当によかったんですかね?(笑)本当に楽しかったです。こちらこそありがとうございました。

園長の写真